白銀(シロガネ)の巻 第007帖

白銀(シロガネ)の巻 第七帖

天国がうつって地が出来てゐるのぢゃから、霊の国は更に立派、微妙ぞ。天界のもの光り輝き幽界のもの暗くなる違ひあるだけぢゃ。その時の状態によって変化するが、総ては神が与へたのぢゃ、現界同様、与へられてゐるのぢゃと知らしてあらうがな。時間、空間もあるのであるが、ないのであるぞ。同じ状態にあれば同じ処に住み、変化すれば別の所に住むのであるぞ。見ようと思へば、念の中に出て来て、見ること、語ること出来るのぢゃ。見まいとすれば見えんのぢゃ。自分で見、自分で語るのぢゃぞ。時、所、位、総てが想念の中、想念のままに現はれて来るのであるぞ。判るやうに申すならば、時間も空間も映像であって、情態が変るのみのことであるぞ。情態のもと、本質は限りないから、無限であるから、自由であるから、霊界は無限、絶対、自由自在であるぞ。現界では、時間に順に得たものでも、心の中では時間に関係なく、距離に関係なく、一所へならべられるであらうがな。心の世界で、時間、空間のない道理これでよく判るであらうがな。(五月八日)