夏の巻 第一帖
与へられたもの、そのもの喜ぶようにすれば楽にゆけるよう、暮しむきもたのしたのしで暮せるようになってゐるぞ。あり余る程 与へてあるでないか。生かして使へよ。生活に何故アクセクするのぢゃ。与へてあるもの殺すから自分も死の苦しみするのぢゃ。有限でなければモノは顕われないぞ。モノに顕わすと有限となるのぢゃ。総てに感謝せよと申してあろうが。総てのものに、それ相当の意義あるぞ。全体的には喜びせねばならん。愛をもって接しなければならん。信をおかねばならん。ぢゃと申して局部々々に於ては、それぞれ、その時に応じて処理せねばならん。只その場合は、ゆとりをもって処理せよ。綱長くしておかねばならん。