水の巻 第03帖
神の子は神としての自分養ふことも、つとめの一つであるぞ。取違ひすると大層な事になるから、気つけておくぞ。書かしてある御神名は御神体として祭りてもよく、お肌守としてもよいぞ、皆に多く分けてやれよ。御神名いくらでも書かすぞ、その用意しておいてくれよ、神急ぐぞ。祓え祝詞書き知らすぞ。
かけまくもかしこき、いざなぎのおほかみ、つくしのひむかの、たちばなのおとのあはぎはらに、みそぎはらえたまふときになりませる、つきたつふなどのかみ、みちのなかちはのかみ、ときおかしのかみ、わつらひのうしのかみ、ちまたのかみ、あきくひのうしのかみ、おきさかるのかみ、おきつなぎさびこのかみ、おきつかひへらのかみ、へさかるのかみ、へつなぎさひこのかみ、へつかひへらのかみ、やそまがつひのかみ、おほまがつひのかみ、かむなほひのかみ、おほなほひのかみ、いづのめのかみ、そこつわたつみのかみ、そこつつのおのかみ、なかつわたつみのかみ、なかつつのおのみこと、うわつわたつみのかみ、うわつつのおのみこと、はらえと四はしらのかみたちともに、もろもろのまがこと、つみけがれをはらえたまへ、きよめたまへとまおすことを、きこしめせと、かしこみかしこみもまおす。
次に「うけひ」の言葉しらすぞ。
ご三たいのおほかみさま、ご三たいのおほかみさま、ひつきのおほかみさま、くにとこたちのおほかみさま、とよくもぬのおほかみさま、つきのおほかみさま、すさなるのおほかみさま、あめのかみさま、かぜのかみさま、いわのかみさま、キのかみさま、かねのかみさま、ひのかみさま、ひのでのかみさま、りゅうぐうのおとひめさま、やほよろづのいきかみさま、ことにいすずにます、てんしょうこうだいじんぐうさま、とようけのおほかみさまをはじめたてまつり、よのなかのいきかみさま、うぶすなのおほかみさまのおんまへに、ひろきあつきごしゅごのほど、ありがたく、とうとく、おんれいもうしあげます。このたびのいわとひらきには、千万いやさかのおはたらき、ねがひあげます。あめつちのむた、いやさかに、さかへまさしめたまひ、せかいのありとあるしんみん、ひとひもはやく、かいしんいたしまして、おほかみさまのみむねにそひまつり、おほかみさまのみこころのまにまに、かみくに、じょうじゅのため、はたらきますよう、おまもりくださいませ、そのため、このたま、このみは、なにとぞ、いかようにでも、おつかひくださいませ、みむねのまにまに、まことのかみくにのみたみとしてのつとめを、つとめさしていただくよう、むちうち、ごしゅごくださいませ、かむながらたまちはへませ、いやさかましませ。
次に御先祖様の拝詞しらすぞ。
此の祖霊宮に(コレのミタマヤに)
神鎮まり坐す(カミシヅまりマす)。
遠津祖神(トオツミオヤノカミ)、
代々の祖霊神達の御前(ヨヨのオヤのミマエ)、
また親族家族の(またウカラヤカラの)
霊祖神の御前に(ミタマのオンマエに)
謹み敬ひも白す(ツツシみイヤマひマオす)。
此の家内には(コレのウチには)
諸々の曲事(モロモロのマガコト)、
罪穢あらしめず(ツミケガレあらしめず)、
夜の護り(ヨのマモり)、
日の守りに(ヒのマモりに)
守り幸はひ給ひ(マモりサキはひタマひ)、
まこと神国のみ民としての(まことカミクニのみタミとしての)
義務を全うせしめ給へ(ツトメをマットうせしめタマへ)、
夜の護り(ヨのマモり)
日の守りに守り(ヒのマモりにマモり)、
捧ぐるものの絶間無く(ササぐるもののタママナく)、
子孫の(ウミノコの)
弥栄継ぎに(イヤサカツぎに)
栄えしめ給へと(サカえしめタマへと)
畏み畏みも白す(カシコみカシコみマオす)、
惟神霊神幸はへませ(カムナガラタマチはへませ)、
惟神霊神幸はへませ(カムナガラタマチはへませ)。
一本の草でも干して貯へておけよと申してあろがな。四月二十三日、三の一二のか三。
【はらひ清めの神は 三 (スサナル)の神様】 黄金の巻第48帖より引用