つ(マツリ)の巻 第01帖
五つに咲いた桜花、五つに咲いた梅の花、どちら採る気ぢゃ。今迄の教ではこの道判らんぞ、益々食ふ物なく曇りてくるぞ、その国その所々で当分暮しむき出来るぞ、野見よ、森見よと申してあろ、青山も泣き枯る時来ると申してあろ、海川も泣き枯る時来るぞ、まだきかず我さへよけらよいと、我れよしして御座る人民神々様 気の毒来るぞ、今迄は神も仏も同じぞと申してゐたが神と仏とは違ふのざぞ、(かみ)の動くが卍(ほとけ)ぞ、卍の動くが (か三)ぞ、 の澄みきりが (おおかみ)ぞ、神と仏と臣民とは違ふのぢゃぞ。八月八日、一二 。