黒鉄(クロガネ)の巻 第027帖

黒鉄(クロガネ)の巻 第二十七帖

神は人間の想念の中に入ってゐるのぢゃ。想念が一致するから神の想念が人間に伝はるのぞ。人間の言葉となって人間に現はれる。言は神であるが人間でもあるぞ。自分が自分に語るのであるぞ。この道理、よく心得なされよ。時まちて起き出て下されよ。恨みの霊は中々にとけんぞ。思ひは能(ハタラ)き、実在と申してあらうが、間違ひでも恨まれると、恨みがまとひつくぞ。心して神を求め、心して幽界からのキ断ちて下されよ。判ったと思うたら天狗ぞ。かへりみるとよくなる仕組。(一月二十二日)