黒鉄(クロガネ)の巻 第025帖

黒鉄(クロガネ)の巻 第二十五帖

心は草にも木にも石にもあるぞ。天にまたたく星にもあるぞ。ただ薄いか厚いかの相違であるぞ。  の中の  に悪は入れんのであるぞ。外の  の中に、外の智の中に悪が入るのぢゃ。人間の智の中には悪も善も入るぞ。入るからこそ、これは善ぢゃ、これは悪ぢゃと判るのぢゃ。人間の自由は其処にあるのぢゃ。自由なければ発展ないぞ。弥栄ないぞ。霊を信ずる者は霊と語り、肉を信ずる者は肉と語り得るのぢゃ。人間そのものから湧き出づる喜びは無いぞ。よく心得なされよ。(一月二十二日)