極め之巻 第012帖

極め之巻 第12帖
 口先ばかりで、その場限りでうまい事申して御座るが、それは悪の花、心と行が伴わんからぢゃ。己(おのれ)自身のいくさが終ってゐないからであるぞ。そなたのもつ悪いくせを直して下されよ、それが御神業ぢゃ。神々様も自分のくせを直すために御苦労なさってゐるぞ、そのために生長する。昨日の自分であってはならんぞ。六十の手習でとまってはならん、死ぬまで、死んでも手習ぢゃ。お互におろがめよ、おがむと総てが自分となる、おがむところへ集まって来て弥栄ぢゃ。