春の巻 第046帖

春の巻 第四十六帖

今の武器は幽界の裏打ちあるぞ。神界の裏打ちある武器でなくてはならん。まことの武器ぞ。ヒックリであるぞ。念からつくり出せよ。その念のもとをつくれば、神から力を与へるから、この世の力と現はれるぞ。念の凸凹から出た幽界を抱き参らさねばならんのざ。中々の御苦労であるなれど、幽界を神界の一部に、力にまで引きよせねばならん。

幽界の発端として、第一回岩戸閉めの原因が挙げられると思います。イザナミが黄泉の世界へ行ったタイミングが幽界の始まりです。この幽界誕生の原因という念の凸凹を抱き参らせることでもう一柱のイザナミを引き寄せられるかもしれません。他帖では三千年前に返すこともかかれていて、古事記の内容をベースにすると、人皇神武の誕生は2684年前でその五代前とされるニニギノミコトが天孫降臨した時期はおよそ3000年前とみられフデの記述と一致します。ただし、イザナギとイザナミの仲違いによる第一回岩戸閉めの時期は遥かに過去ということになります。その理由もあって、他帖では三万年前に、三十万年前に返すかもしれないと書かれているのかもしれません。または、神界には時間も空間もないこといから、ニニギノミコトからイザナミまでの時間はそもそも存在しないという見方もできるのではないかと思います。