富士=普字の巻 第08帖
山は神ぞ、川は神ぞ、海も神ぞ、雨も神、風も神ぞ、天地みな神ぞ、草木も神ぞ、神祀れと申すのは神にまつらふことと申してあろが、神々まつり合はすことぞ、皆何もかも祭りあった姿が神の姿、神の心ぞ。みなまつれば何も足らんことないぞ、余ることないぞ、これが神国の姿ぞ、物足らぬ物足らぬと臣民泣いてゐるが、足らぬのでないぞ、足らぬと思ふてゐるが、余ってゐるではないか、上(かみ)の役人どの、まづ神祀れ、神祀りて神心となりて神の政治せよ、戦など何でもなく鳧(けり)がつくぞ。八月十七日、 の一二のか三。