こだわりの麺



New Site 6 updated 2013-07-25 New Site 6 since 2009-03-24

タンタンメン(玉子タイプ) 

リバーサイドタンタンメン

DSC_8824.jpg麺の代わりにご飯ならタンタンクッパになる
川崎オリジナルラーメンとしてすっかり定着しているタンタンメン。元祖はチェーン店舗展開しており地元ではあまりにも有名です。当店はスタイルこそ似てますが作り方は違います(というか元祖の作り方を教えてもらったことがないので不明です。ただ最近、横浜タンタン麺の作り方を入手しました。類似店でしたが(現在は閉店しております)、元祖の作り方とほぼ一緒だと思います。せっかくなのでメニュー化計画中です。)。当店ではまずひき肉は使いません。包丁で豚肉を細かく切ります。塩コショウと片栗粉をまぶしフライパンで炒めて肉特有の匂いを消してからスープと合わせます。辛さ調整も自由自在。①普通辛②中辛③辛口④大辛⑤大辛の二倍から選べます。通常は5段階の辛さとなっております。なお大辛の3倍以上は唐辛子料金が発生します(一段階50円プラス)。今までの最高記録(一人で麺とスープを完食すること)は8倍辛を食べた2名様がいらっしゃいます。さすがに8倍までくるとスープというより見た目は固めのミートソースで、飲むのではなくまさにスープを食べなければなりません。今は激辛ブームも落ち着いた感のある頃でもあり、①普通辛と②中辛のふたつが圧倒的にオーダー多いです。

あご出汁ラーメン

焼き干しにした飛魚(あご)から出汁を採った新味覚ラーメン

agodashi.jpg塩ラーメンと醤油ラーメンの中間あじ
「焼きあご」は九州でポピュラーな素材として利用されうどんつゆや雑煮、おすまし、味噌汁、煮物全般などで広く使われます。「あご」はとても上品な出汁として使われます。アジやイワシでは表現できない繊細な味を出すともいわれております。私は以前より五島うどんを食べる時はかならずといってよいほど「あご出汁」を用意してきました。五島うどんは日本のうどん界の中では繊細で優雅な印象を持たれています。かつてこの繊細なうどんと繊細な「あご出汁」の出会いは私の「味見してみようかな人生」において強烈な印象を与えてくれました。ごく太うどんも豪快さがあり好きですし、鍋焼きうどんも太いうどんでなければおいしいと思いません。しかし味の繊細さにおいて「これ以上の組み合わせは在り得ない。」と思わせてくれるのが五島うどんと「あご出汁」との組み合わせです。それに比べると「かんすい」を使って麺の弾力具合を楽しむラーメンとはおもむきが違います。ラーメンの場合、スープと合わせた瞬間味が変化します。それは「かんすい」の力のおかげです。すべてとは申しませんが薄い出汁の場合ラーメンの持つパフォーマンスに負けてしまいます。なのでドギツイ出汁でなければ合わないだろう、間違っても「あご出汁」はラーメンに合うことはないだろう、と先入観(=固定観念)をもっていました。一応試しに「あご出汁」のラーメンを作ってみました。そのころはスープベースに鶏ガラを使用しておりました。ラーメンで使うスープガラは強烈なものから順に牛>豚>鶏となります。一般に鶏ガラで作るスープはクセがなくあっさり仕上がります。当店開店時のまるきんラーメンも鶏ガラベースだった理由もありしばらくは鶏ガラで進行します。また牛・豚・鶏いずれのガラで作ったスープベースかは関係なくして「あご出汁」は後から割り入れて調味するものです。魚の風味は熱に弱く壊れやすいため短時間で仕上げる必要があるからです。結局鶏ガラのスープベースに「あご出汁」を合わせると味がぼやけてしまいました。鶏ガラの風味が無くなり「あご出汁」の風味もぼやけてしまい失敗です。一番クセの少ない鶏ガラでだめならもうラーメンで使うことはあきらめよう。「あご出汁」は本来のうどんのみに使用することになります。ところが月日が流れある日牛ガラ(牛ゲンコツ)ベースでたまたま作る機会が訪れました。牛ガラは強烈な出汁が出ます(クサイという意味ではなく)。鶏と豚は長時間かけないとうまい出汁が取れないと言われております。牛もそうです。ですがそれぞれの素材を料理シーンによって使い分ける必要があります。とんこつスープを作る要領で牛ガラを煮込んだ場合とんこつなら許せる風味を通り越してラーメンでは決して(と断言してもよいほどの)合わない風味になります。これはカンスイと関係していると思います。牛ガラはどぎついのでラーメンではあまり使用されていないのはこういった理由があるからではないか、などと考えてしまいます。そしてついに長時間煮込まない牛ガラとあご出汁の出会いを発見しました。もともとソルロンタンの作り方で覚えた牛ガラの扱い方でしたが(スープの仕込みに3日かかる)それを中途半端にするとあご出汁と最高の相性をみせることがわかったのです。ソルロンタンはとんこつと似たような白濁色をしています。牛ガラの不思議なところは長時間煮込むほど白くなりサラサラで素朴な風味のスープになるところです。全く臭みはありません。そこでラーメンで合わせるためには白濁する前にあご出汁と合わせる必要があります。

健康麺

パスタ風中華麺入りトマトスープ

149105112000.jpg洋風イメージをラーメンにしてみる⇒ボリューム感生まれる
サラダには欠かせないトマトですが煮込み料理や最近ではやきとり屋さんの串焼きメニューになるなど料理の素材としてますます活躍してる印象があります。30年程昔からの印象からするとトマトについて不思議に思っていたことがあり、そのままだったり冷やして食べる時、塩をかける派と砂糖をかける派の2手に大きく分かれることでした。このことは例えば唐揚げにレモンをかけるかどうかの違いをはるかに超えた好みの違いだと思えないでしょうか。西洋料理としては受け入れやすいようにもともと味が決まっているような印象のあるトマトですが日本式のシンプルな食べ方になると決まった食べ方の無い素材になってしまいます。それはあらゆる料理に応用できる素材という考え方もできそうな感じもします。イタめし、トマトチャウダーなどの代表(?)的なトマト料理はみな薄味に仕上がっております。たまにチーズを使ったものは濃厚味に分類されるかもしれませんが、概して薄味のトマト料理がほとんどだと思います。今回ラーメンメニューとしてトマトを使うにあたり、一番難点だったのはラーメンはスープ(出汁)が薄いと感じた場合致命傷になります(塩分濃度のことではなく)。ラーメンの出汁は例外なく濃い出汁でなければなりません。例えば味噌ラーメンを作って出汁が薄かった場合は「みそしるラーメン」の刻印を押されてしまいます。なので課題は耐えうる濃い出汁でトマトを使えるかどうかでした。トマトを使用したラーメンの出汁が薄いと思われたらおそらく洋風くずれのおいしくない麺料理だと酷評されるだろうと想像できます。鶏ガラでスープを決めた場合トマトとの相性は良いのですが、鶏ガラの場合味の変化が早く一番風味の出ている時しか合いません。ラーメンのスープはご存じの「生き物」であるため、常にスープをトマトと合わせていくには工夫が必要となってきます。そして試行錯誤を繰り返してようやく安定したトマトラーメンを作れるようになりました。ほんの少しピリ辛です。辛口アップも無料で承ります。女性を中心に根強い支持をいただいております。


えんとつころんナスラーメン

ナス炒めに和牛ホルモンを贅沢に使ったオリジナル麺

DSC_8837.jpg塩味・醤油味・みそ味の3パターンございます
一般にナスの炒め料理は多岐にわたります。ナスは脂(あぶら)と非常に相性がよいことの表れかと思います。天ぷらや揚げ出し料理も最高においしいです。脂が高品質であればあるほどナスの持ち味を発揮します。今回はそのような特徴のあるナスを使ってラーメンに仕上げられないか考えました。ラーメンの上に麻婆ナスを乗せる発想に近いと思いますが、それでは芸が無さすぎでおすすめもできません。何か違った調理法で作る必要もありました。ナスは季節野菜ですが、麻婆ナスなどオールシーズン使える料理もあり実際スーパーなどでは常に販売されてるアイテムなので手軽に買うことできます。個人的には漬物のナスも好物です。ざっとですが今回のラーメンの作り方です。ナスをサラダ油やゴマ油などの液体を用いずに代わりに和牛ホルモンを包丁で小さく刻んだもので炒めます。そうすると見る間にホルモン脂をナスが吸い上げてやわらかくしっとりとしてきます。仕上げにオイスターソースで香りを引き出します。別鍋で作っておいた熱々のスープベースにゆで揚げた麺を割りほぐします。その上に100℃超の高温になったナスを乗せます。夏場のナスの季節はおいしいナスを使えますし、冬場の寒い時期にも体のあたたまるラーメンとしてご利用できますので年中通じましてぜひ召し上がっていただきたいメニューです。濃厚なナスを味わっていただくために3種類のスープベースをご用意いたしました。塩味は一番ナスの風味がわかるベースです。醤油味は揚げ出しのイメージで召し上がっていただけると思います。みそ味はナスの王道的なベースなのでそのイメージのまま味わっていただけることでしょう。最高の脂を使用しております。

チゲラーメン

チゲスープのイメージのままラーメン化

detail_kimchi_04.jpgチゲスープと中華麺は合わないはずでは
チゲラーメンを作るきっかけになったことがあります。通常チゲスープといえばみそ味がベースとなっていてとても奥深い味わいのあるスープです。日本ではよせ鍋を辛くして食べる人はあまり多くいないと思います。それは魚料理を辛くして食べない習慣からくるものと予想できます。以前テレビでたまたま見たのですが辛い料理の好きな人と辛いのが苦手な人の刺激物に対する体の変化を比べた番組をたまたま見たことがありました。どちらのタイプも食べ始めの瞬間は体温の上昇がありタイミングも全く一緒だったと思います。そのあと時間の経過で違いが表れてきます。辛い好きの人は上昇した体温がすぐに下がってきます。逆に苦手な人は体温がなかなか下がりません。汗が止まらない状態でした。ここで大事なのはどちらも食べ始めの瞬間は同じ体温上昇があるということでした。つまりどんなに辛さに強い人でも苦手な人と同じように体温上昇があるということでした。それは辛い味覚は慣れによって克服できるということを示唆していました。番組の進行として最後に辛さの苦手な人に何度も挑戦させた結果、最初の挑戦に比べ明らかに体温上昇の回復にかかる時間が短縮された内容だったと思います。辛さは慣れによって克服できるものだと結んでいたように記憶しています。さて日本ではみそ汁は辛くして食べる人はいるにしてもそれほど多くはいないと思います。スタンダードなみそ汁において、コンビニエンスストアの品揃えを見れば辛い調味料を添付しているみそ汁を見かけたことがないことからも明らかです(ただし豚汁は七味唐辛子添付がスタンダードなのは豚肉がはいっているからでしょうか。)。常日頃から日本人のみそ味に対する思いがあるとすればそれは「味噌ラーメンは辛いですか」と質問することは決してないと断言できるほどの辛くないみそ味をイメージしてしまうからかもしれません。またみそ味はただ単に唐辛子を追加しただけでは味噌の風味を壊してしまうものだということを調理経験上わかっていました。味噌ラーメンに唐辛子をいれると味噌ラーメンの風味が消えてなくなってしまうのです。当時は激辛ブームでなんでも辛くして食べてみようみたいな風潮がありました。案の定味噌ラーメンがその標的になってしまったのです。味噌ラーメンを単に辛くするとなぜか辛さ際立つ塩ラーメンを食べているような錯覚にとらわれます。辛いだけの淡白なラーメンに降格してしまいました。お客様のニーズに応えられないもどかしさだけつのります。なんとかして味噌の風味を損なわない辛いラーメンを作れないかと必死に考えました。四川風タンタンメンはその辺を克服している麺料理だと思います。辛い味噌ラーメンの代表みたいな存在です。肉みそにテンメンジャンを使っているので敢えて味噌ラーメンのひとつに数えさせていただきます。この四川風タンタンメンと肩を並べられる存在ではないかと思っているのがこのチゲラーメンです。特徴はどんなに辛く調味しても味噌の味がわかる、味噌の風味が壊れにくい辛いラーメンなのです。辛い鍋料理のスタンダードの「チゲ」は味噌味が基本ベースとなっております。そのままではラーメンとは相性良くありません。牛ベーススープでチゲラーメンを作るには魚が必要です。魚介とんこつラーメン系は個人的に好きではありますが、年をとったせいかどろどろは苦手です。どろどろ系はいつでも作れるので今の店の趣旨に合わないです。でもメニューとして今はありませんので評価していただくためにどろどろラーメンのメニュー化計画します。チゲラーメンのどろどろ系を作れたら認めていただけるでしょうか。がんばります。