メニュー全般の味付け



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焼肉  

焼肉の味付け

k1900871.jpg塩たれ 醤油たれ みそたれ サービスたれ(つけたれ)
一般的に焼肉の味付け(下味)は「もみたれ」といって各部位に合った専用のたれが最低3種類用意されています。当店はオーソドックスに3種類です。塩たれで使う塩は自然天然塩を使用しており普通の塩とはまるで違います。焼肉でも塩焼きをおすすめしています。焼肉以外のセンマイ刺しレバ刺しなどもこの塩を使用しており素材のよさを超えて「この塩うまい」というお客様がたくさんいらっしゃいます。岩塩とは違い湖塩から収穫されるめずらしい自然天然塩です。醤油たれはカルビ・ロース・ハラミなど赤身肉に多く使われます。白ごはんに最も合っている‘たれ‘だと思います。醤油1:砂糖0.6が目安の自家製秘伝たれです。またみそたれは内臓系(=バラエティーミート)に多く使われます。鶏肉も焼肉はこのたれがよく合います。過去にやきとりスタイルで店の前で鶏ももみそ焼きを提供したことがあり好評でした。この‘みそたれ‘の仕込みは複数のみそを合わせるため大鍋で火にかけます。焼き野菜もとてもよく合います。海鮮にも使用できます。みそたれも万能たれです。以上がえんとつころん基本の「もみたれ」です。七輪でお客様のお好みに焼き上げたお肉は‘もみたれ‘の味だけで取皿に移してそのまま召し上がれます(やけどには気をつけなければなりません)。別にサービスたれ(つけたれ)をカスターセットしておりますが、使う使わないはお客様の自由です。使う場合はコチュジャンで味の変化をつけられます。サービスたれの意味は焼き上げたお肉の味付けの調整をする役目とやけど防止のためお肉の温度を下げる役目があります。タンやハラミ、ホルモンの塩焼きのときでも使って構いません。

五島うどん地獄炊き

うどんの味付け

085.JPGあご出汁
あご(=とびうお)は九州地方での呼称です。この‘あご‘を炭火で焼き目をつけ、天日干ししたものが‘焼きあご‘といわれる高級出汁の素です。鯵やイワシに比べて香りが上品だといわれています。この焼きあごを出汁にしたものがあご出汁(だし)です。当店では五島うどんをこの出汁で召し上がっていただきます。五島うどんは讃岐うどんに比べると見た目が細いので初めて見る場合おそらくうどんとは思われないことでしょう。太さでいうとパスタぐらいです。そして茹で上げる時間もパスタに似ています。10分ぐらいかかります。でも細いのにコシがあるうどんです。店主の希望を含めると歴史上でもおそらく日本最古のうどんではないかと最近思ってきました。だいぶ前ですが五島うどんの存在についてテレビのNHKで放送されたことがあります。調べればわかると思いますがその中で覚えていることがひとつあります。古来からある中国のうどんの製法を忠実に守っているのは五島うどんだと。ファーストフードとは今のところ縁のないうどんです。早く作ること&作り置きできない(すぐのびてしまう)のです。だからこそ、このうどんの出来たてを是非味わっていただきたいと思います。讃岐うどんも好きでなによりもゆで時間が早くて待たずに食べられる利点があります。日本にうどんが伝わりそれを創意工夫を重ね独自のスタイルを確立したうどんです。商業が発展している今の社会にとてもマッチしているうどんだと思います。いわゆるぶっかけや鍋焼きうどんなら讃岐を選びます。反対に時間にゆとりのある日常を思い出すきっかけのひとつになれるのが五島うどんです。非常にこまやかな工程を経て手延べうどんが出来上がっている事は保存食として長年大事にされてきたことだろうと思います。遣唐使船の長旅をした空海(ほかの遣唐使かもしれませんが)が途中五島に立ち寄り、もしもうどんを食べていたとしたら間違いなく細い五島うどんだと思っています。



キムチ  

韓国料理目線で自家製キムチ

6IHCA2UZBRHCARK6ZAWCAZZKKJLCAMRAHYPCANIITFKCAHY7FLZCAOK16HECA0ESZQCCAAST320CAH5WH6SCALUIR2HCA8ULN0GCAJCGGUFCAVTCNYRCAH5O1YDCAE17ZJBCA1ZTQ6HCAYP1DCPCA6VKUYO.jpgキムチ
白菜キムチは今や日本において生活必需品の一部になろうとしています。30年くらい前から考えると本当に普及しているな、という感じがします。私が子供の頃はまず食卓で見たことがありませんでした。田舎だったからかもしれませんが。しかし、いざ自分が親になり小学生の3人をまがりなりにも育てているとき(現在も進行中ですが)、その子供たちにスーパーで買ってきたキムチを何のてらいもなく食べさせていたではありませんか。しかも冬になれば巷の鍋ランキングでキムチ鍋が堂々の一位に選ばれていました。もちろん寄せ鍋のような魚介系の鍋の人気ももちろん根強いですが、そのニュースを見たときは普通に衝撃を受けました(自分が歳をとった落胆も含めて)。時代は変わるものなんだと。ま、前置きはそれくらいにしてキムチの味付けです。白菜の分量は2株分以上がおいしくキムチを作れる最低ラインだと一般に言われております。それはたぶん白菜の分量ではなく、キムチのアンコ(ミキサーにかけたキムチの素{市販品のことではありません})の1回分の仕上がり量に秘密があると思います。アンコはキムチの命ともいうべきものです。そして調味料としての塩や砂糖は一切使いません。当店のアンコの基本材料はりんご・桃缶・梨缶・にんにく・しょうが・オキアミの塩辛・長ねぎ・にら・韓国産トウガラシ(中挽粉)で以上です。このなかで一番分量に気をつけるのはオキアミです。100グラム使用の場合まず一緒にりんご1個半・桃缶半分・梨缶半分・にんにく50グラム・しょうが25グラムをミキサーにかけます。長ネギ・にらは小口切りにして大きめのボールに入れておきます。トウガラシもそのなかに100グラム入れます。ミキサーにかけてペースト状になったものもそのなかに入れます。両手に調理手袋をつけてあとは普通にまぜあわせるだけ。アンコが出来ました。以上の分量でさえも白菜1株に対して明らかに過剰になります。しかも半端なりんごや缶詰も余ってしまいます。なので当店で作るアンコはオキアミ200グラムにしています。材料の無駄が出ません。白菜の大きさにもよりますが、3~4株は余裕で漬けられる量です。アンコの塩分はオキアミの塩辛がベースでそれ以上の他の塩分は通常使いません。理由はしょっぱく仕上がってしまうためです。もちろん白菜自体は塩漬けにしておもしをして翌日流水で塩抜きしておかなければなりません。最後の水切りも大事です。水切りした白菜一枚一枚両面にアンコを塗っていきます。保存容器はアルミ鍋(化学反応で味が変わる)以外ならよいです。カメかホーロー容器だとベストでステンレスでも構いません。
保存は零度に近い冷蔵庫だと1か月は酸っぱくなりません。時間のある方はトライしてみてください。

きゅうりの中華風

きゅうり単体のメニュー化

DSC_9211.jpg即席つけもの
オイキムチの代わりに何かきゅうりのメニューを作れないか考えていました。きゅうり単体のメニューが簡単に見つけられるだろうと思っていましたが、料理本を見てても全然載っていません。きゅうりは脇役なのでしょうか。オイキムチも大根・人参のせんぎりやニラを使います。100%きゅうりのメニュー探しが始まりました。そして中華料理でおしんこ料理(サラダ?!)としてきゅうりメニューがあったのです。もちろん日本のおしんこにきゅうりがあるのは当たり前に知っています。ただそれだと何の変哲もないおしんこになってしまいます。中華料理のきゅうりは漬け込むことがなく一瞬で作れてしまいます。きゅうりの歯ごたえと新鮮な風味の良さを最大限引き出しています。実際の中華レシピではどのように作るか(油で炒めてから用いるとか)は何種類もあるようなので深くは知りません。以下は当店オリジナルレシピです。まずまな板にきゅうりを置きます。その上から塩をふりかけます。そして板ずり(手で押しつけながら上下に転がす)します。きゅうりの表面がやわらかくなったら(板ずり30秒位)流水できゅうりを洗います。水気を拭き取ります。別のまな板にきゅうりを置きます。中華包丁の腹を使ってきゅうりの厚みが半分になるように軽くたたきます(当店の中華包丁は1kgの重さです。)。きゅうりを包丁で4等分します。小さなボールを用意してその中へきゅうりを入れます。自家製の中華ドレッシングをふりかけてササッと交ぜ合わせます。器に盛りつければ完成です。中華包丁が無くても肉たたきを使ってきゅうりをつぶせると思います。ドレッシングは市販品でも十分おいしいと思います。きゅうりをたたく理由は表面積を広げて味をしみ込ませやすくする狙いがあります。口当たりもサラダ用のきゅうりと違いやわらかくやさしくなります。こんにゃくを味付けするとき包丁でカットせず、手でちぎってこんにゃくの表面積を広げて味をしみ込ませる方法は有名ですがそれに通じるものがあると思います。

酢みそ(チョコチュジャン)  

万能酢みそ

006.JPG辛口いか刺し 辛口たこぶつ
刺身は普通わさび醤油で食べます。それはそれで永久に残ってほしい食べ方だと思います。ある地域では唐辛子醤油で食べるのを見受けます。ゆずこしょう醤油で食べる人もいるのを見ています。また刺身醤油にこだわると多岐にわたるようです。生醤油で刺身を提供する和食店はまず見当たらないほど刺身専用の秘伝醤油があります。刺身の素材を引き立てるための醤油作りにかける調理師には敬意を払いたいと思います。当店も普通のわさび醤油はあります。そしてもうひとつ醤油を一切入れない刺身タレで食べるメニューがあります。コチュジャンをベースとした刺身タレです。よくコチュジャンとトウバンジャンを混同している人を見かけますが辛い味が似ているだけで用途は全く違います。コチュジャンは刺身にも利用できる調味料ですがトウバンジャンは刺身に不向きな調味料で主に煮物や炒め物に使われるようです。
さて、酢みその作り方です。コチュジャンは市販されている韓国産がベストです。韓国食材屋さんでは甘口から辛口まで選別できるので、一番辛さの抑えられている甘口を選びます(当店使用はヘチャンドルです)。甘口でも結構辛いです。コチュジャン・水あめ・酢・すりにんにく・ゴマ油をボールに入れて混ぜ合わせれば出来上がりです。仕上がりのタレの濃度は一般的なトンカツソースの見た目の流動具合に等しいと思います。甘党なら上白糖を加えて調整してください。
刺身とともに長ネギの千切りや人参の千切り(水にさらしません)をボールに入れてタレを注ぎ豪快に和えてみてください。醤油を使わない刺身ができました。

ユッケのたれ

醤油とコチュジャンの融合

2007_0816_A4AFA4EBA4DEA1A68ED58EAF8EB9BBC9A4B7.jpg生肉でもコチュジャンは活躍します
カジュアルなメニューを目指す当店としてユッケは外せないメニューです。個人的につたない記憶でいうと、昔モンゴルが勢力を誇っていた頃彼らは生肉を細切りまたはミンチにしたものを丸めて生のまま食していたそうで、それがヨーロッパに伝わり今のハンバーグの原型ができたそうです。そしてついにはアメリカでマクドナルドがチェーン展開をして成功。ハンバーガーとして日本に上陸することになりました。食文化は西まわりで日本に伝わるとハンバーグになり東まわりで伝わるとユッケになるというとても興味深いものを感じました。
ユッケのたれレシピ 醤油100CC 水あめ50g ゴマ油10CC すりにんにく少々 ブラックペッパー少々 コチュジャン10g 以上を交ぜ合わせて当店のユッケたれになります。ユッケで使用する部位は牛の赤身肉ならばどこでもよいです。ただステーキで食べるような部位はもったいないです。牛脂が好きな人ならバラ肉を細切りにしてもユッケになります。そのときは野菜やサラダも摂って健康に気を付けてください。一般的にはロース部分(芯ロース、シンシンなど)を細切りにしてユッケにします。当店のおすすめメニューのひとつに霜降りユッケがあります。和牛の三角バラを細切りにしてユッケにしたものです。醤油とコチュジャンの相性があってこそのパフォーマンスを感じていただけるメニューです。    

ビビンメン(ピビンメン・ピビンネンミョン)

酢みそ(チョコチュジャン)は麺の相性抜群

004.JPG冷麺だけではもったいない
ビビンメンは酢みそをからめて食べる麺料理として確立されています。韓国でもさまざまな麺料理があるようでクッスなどにみられるように辛い料理だけではなく奥の深い料理の原型とも言えるものがたくさんあります。話は変わりますが、麺の呼称を表すときイタリアンであればパスタ、日本であればそば・うどん、中華なら中華麺・シナソバなど料理を作る前の麺の姿が鮮明にわかります。生麺であっても乾麺であっても。それが温かい麺なのか冷たい麺なのかは問題になりません。料理次第でどうにでも作れるからです。でも冷麺を使ってあったかい温麺を作ることができます。これはたぶん、今まで冷麺と温麺を食べたことが無い人にはわからないことだと思います。冷麺という麺は冷たい料理にもできるしあったかい料理も作ることができるのです。麺自体を温麺ということはまずありえないし「だからなんの麺?」と聞かれると冷麺使ってるよと説明するのが実情です。麺の運命は冷たいイメージのまま進行している冷麺はこれから自由な麺としてやっていけるのでしょうか。
話がだいぶそれてしまいましたが本題に入ります。